“のぼうの城”忍城址と石田堤：いろんな街：SSブログ

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先日、今年映画化されることで話題(?)の小説「のぼうの城」の舞台となっている、
埼玉県行田市の忍城址に行ってきました。

忍城は14780年ごろに、関東管領上顕定の家臣だった成田泰親が築いたと言われる城で、
以後、豊臣秀吉のよる小田原攻めの際に開城するまで、代々成田氏が城主でした。
1590年には徳川家康の四男松平忠吉が10万石で入城。以後、徳川譜代の大名の居城として
幕末まで繁栄しました。

こ忍城は、沼地を利用した平城で、沼地に島が点在していたのを、沼を埋めずに島と島の間に
橋を渡す形で築いたと言います。今も、水城公園付近にその名残が見られます。

その忍城址には、昭和63年に再建された御三階櫓があります。天守のなかった忍城のシンボル
的存在だったようですが、当時は本丸ではなく、三の丸の更に南側の郭にあったそうです。
今は郷土博物館として、いろいろな展示物が公開されています。

本丸の東側に再建された東門。水堀には多くの鯉が泳いでました。

かつての藩校「進修館」の表門として伝えられている門が、本丸の西側に移設されています。

時の鐘。かつては、本丸の北側の諏訪曲輪の土塁上にあったものを移設したそうです。

本丸南側の土塁には、白亜の塀が再現されていて、戦国期の城郭らしい雰囲気を漂わせてます。

これも本丸の土塁です。

本丸の南側にある忍中学の辺りが二の丸。そしてその南側に三の丸がありました。小さな公園の
脇に、それを示す碑が建ってました。

本丸の南西には、水城公園なる大きな公園があります。その中心にある大きな池は、忍城の外堀
（沼）を利用して作ったものです。現在城址として整備されている場所とは少し離れていますが、水城
らしい雰囲気は感じられます。この写真の正面の方向に本丸があります。

城址から南東へ2kmほど行ったところに、（埼玉では）有名な、さきたま古墳公園があり、ここには
多くの前方後円墳などがあります。そのうち、丸墓山古墳は、1590年の石田三成軍による攻城の
際、三成の陣所が置かれた場所です。近くに行ってみると、かなりの規模であることがわかります。
古墳も、その周囲の堀も。

これは、丸墓山古墳の頂上から見た景色です。中央の並木道は、三成が農民に築かせた堤防の
一部だそうです。こんなところにも、当時の面影が残っていたんですね。

ちなみに、丸墓山古墳のほかにも、かなり大きな古墳がいくつも点在してました。これはそのうちの
一部です。写真では大きさは分かりにくいかもしれませんが。ここには9基の大型古墳が集中して
いて、東日本では最大級の古墳群です。5世紀から7世紀に作られたそうです。忍城見学の際には
必ずセットで見ておくべきスポットですね。

さて、1590年の三成による攻城の際には、全長28kmにも及ぶ堤をわずか1週間程度で築き、
水攻めを敢行した、と伝えられてます。1週間、が正しいかどうかは別として、前述の古墳付近の
ほかにも、当時の堤が一部残っていて、「石田堤」という名で保存されています。
まずは、古墳群から南へ3kmほどの場所、行田市堤根に250mほど残っている石田堤。